アメリカのマーケティングの第一人者が書いた本。
そこに、以下のような内容が書かれていた。
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金・銀・銅のメダルをセット販売したが売れなかった。
ところが、銀メダルを単品で販売したら、売れるようになった。
なぜだか理由はわからない。
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ただ、コピーライターの私からみれば、その理由は明らかだ。
「金・銀・銅のメダルがほしくありませんか?」と言われたところで、その人はリアルにイメージすることができない。
一度も、そういったものを手に取ったことがないのであれば、なおさらだ。
しかし、「銀メダルがほしくありませんか?」と言われれば、その人は、
- 銀メダルを手に持ったときの重み
- 銀メダルが反射して光っている状態
- 爪が当たった時の感触
- ものに軽く当てたときの音
こういったことを明瞭にイメージすることになる。
購入前に、そういった五感をとおした強烈なイメージが浮かぶからこそ、多くの人が「欲しい!」となるのだ。そういった人たちは、購入するまえから、すでに「自分の所有物」としてイメージしているのだ。
いっぽう、セット販売の金・銀・銅のメダルに対しても、同じように明瞭なイメージがわくかといえば、それは難しいだろう。
冒頭でご紹介したマーケッターは、コピーライターでもあるはずだが、こんなこともわからないのかな・・・と思ってしまった。
ちなみに一度、「単品」を買ってくれた人は、そのあと「セット」で購入してくれやすくなる。
なぜなら、すでに単品を手にしているので、複数の製品を手にしたときのことも容易にイメージできるからだ。
また、人には「欲」というものがある。
1つを手にしたら、「もっと欲しい!」という気持ちが出てくる。いわゆるコレクターの心理だ。
そういった意味でも、単品で買ってくれた人は、セットでも買ってくれやすくなるのだ。
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