文章で人に何かを伝える際は、イメージしてもらうことが重要だ。

イメージしてもらえない文章では、人に影響を与えることはできない。

いいかえれば、イメージをしてもらえる文章こそが、人を動かす。

読み手に内容をイメージしてもらうためには、大原則がある。

それは、まずは「状況から」伝える、ということだ。

視覚的なイメージに関していえば、まずは「周囲の状況」を伝えるわけだ。

たとえば、

「彼は、友達と出会った」

とだけ書いても、読み手はイメージできない。

もちろん、「友達と会ったんだな」ということはわかるが、視覚的なイメージができないのだ。

ただ、もしも以下のように表現したとしたらどうだろう。

「彼は、駅の改札を出たところで、友達と出会った」

一転して、視覚的なイメージが思い浮かんだはずだ。

もちろん、「どこの駅か」「どんな友達か」といった、より細かな点(ディテール)を描けば、さらにイメージができるようになる。

以上の考え方は、LP(WEBの販売ページ)などの広告にも応用できる。

たとえば、LP冒頭では、まずは「何の商品ジャンルなのか」という”状況”を伝えるべきだ。

LPの冒頭だけを見ても、それが飲み物なのか、器具なのか、サービスなのか、まったくわからないものが世の中には存在している。

美容関連でいえば、ファーストビュー(パソコンの最初の一画面)に女性の写真が掲載されているものの、それが美容サプリなのか、美容液なのか、美容器具なのか、わからないといった感じだ。

そういったLPでは、訪問者はイメージができないため、すぐに去ってしまう可能性が高くなる。

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新聞のイメージ広告でいえば、まずは「何の業種なのか」という”状況”を伝えるべきだ。

新聞のイメージ広告というのは、企業イメージを伝える「短いキャッチコピー」のこと。

新聞に掲載されているイメージ広告のうち、じつに7割方は、「何の業種なのか」という”状況”を伝えていない、まったく訴求性のないものになってしまっている。

広告の文章でも、そのほかの文章でも、読み手にイメージしてもらうためには、まずは「状況」から伝えることが肝心なのだ。

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