LPの冒頭には、必ずキャッチコピー(ヘッドライン)を置く。

その際、第一声のコピーとして「ターゲティングコピー」を配置すると効果的だ。

ターゲティングコピーとは、「この広告は、あなたにメリットのある広告ですよ」といったことを伝えるためのコピーだ。

たとえば美容関連でいえば、
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最近、お肌のくすみが気になる30代以上の女性へ
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といったものがターゲティングコピー。

もちろん、それだけで終わりではなく、そのあとに「そのターゲットにとってメリットになること」を伝えることは言うまでもない。

いろいろな広告を見ていると、このターゲティングコピーを間違って使っているのを目にする。

たとえば、「どんな人であっても深い眠りが得られるサプリ(機能性表示食品)」があったとする。

間違ったターゲティングコピーというのは、つぎのようなものだ。
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年齢とともに、ストレスなどで眠れないあなたへ
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この製品は、せっかく「あらゆる年代層の人」に売れるポテンシャルをもっているのに、わざわざ「年齢とともに」という言葉で、ターゲットを狭めてしまっているのだ。

このターゲティングコピーを見た若い人は、「私には関係ない」と勘違いして、それ以上、読まないかもしれない。

よって本来は、以下のようにすべきなのだ。
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最近、ストレスなどで眠れないあなたへ
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このようにすれば、年代に関係なく、多くの人に訴求できるようになる。実際、若い年代の人であっても「眠れない」と悩んでいる人は多い。

コピーライターでも犯してしまう、こんな間違い

私は職業柄、よく「コピーライティング関連の本」に目をとおす。

新しいことを学ぶことが目的ではなく、その人がどの程度の実力を備えているかを知りたいからだ。

ただ、残念ながら日本で、私を驚かせてくれるようなコピーライターに出会ったことがない。

あるコピーライティングの本を読んでいたら、以下のような例が紹介されていた。AとBのどちらのターゲティングコピーのほうが反応がよいか?という内容だ。

A:「わが子の成績に悩むお母さまへ」
B:「大川第三中学生のお母さまへ」

学習塾のチラシの冒頭に掲げるターゲティングコピーだが、その人によれば、Bのほうが「ターゲットが絞られているので」反応がよかったのだという。

しかし、これでは、いくらなんでも絞りすぎだ。

Bのようにしてしまうと、それ以外の中学校に通っている子供をもつ親御さんからは、反応が得られなくなってしまう。

ちなみに、なぜAでは反応が取れなかったのかといえば、小学生や中学生を対象としているのか、あるいは高校生を対象としているのかがわからないからだ。

Bで反応が取れたのは、「中学生を対象とした学習塾」ということが読み手にわかるからだ。

別に「大川第三中学生」というところまで絞り込んだから、反応が取れたわけではない。

このように、たとえ反応が取れた事例があったとしても、「真の要因」を見誤ってしまうことがある。

ちなみに、「大川第三中学生」という表現には違和感がある。
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大川第三中学に通っているお子さんをもつ親御さまへ
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もし表現するとすれば、このような書き方がよいだろう。

いずれにしても、ターゲッティングコピーを考える際は、商品やサービスが本来もっているポテンシャルを狭めてしまわないように、注意が必要だ。

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